好きな作家は?と聞かれたら私は「山本文緒」って答えるだろうけど、
一番好きな本は?と聞かれたら、「森絵都の『DIVE!!』」って答える。 もうそれくらいに大好きな作品。 (最近映画化されたらしいっすね、まだ見てないけど)。 『DIVE!!』は題名の通り、飛び込み競技の話なんだけど、 (最近は、北京オリンピックで中国の飛び込みの人が 沢尻エリカっぽいって話題になってたね。 あの飛び込みっす。くるくるするやつ) なんていうか、話のテンポがとにかくよくて、 ユーモラスな表現も多いから情景が浮かんできやすいし、 登場人物一人一人にすごく愛着が持てる。 そして何より勝負の世界が舞台だから、 かるたに通じるところもあるしね。 ネタバレすると怒られるので内容は話さないけど、 とにかく構成が上手いから1ページも読み飛ばしたりできない感じ。 ちなみに私が一番好きな登場人物はレイジ。ちょーサブキャラだけど(笑) 一冊本を読み終わると、 だいたい感想とか好きな台詞とかをメモるのね自分。 なんかの裏紙とか。外で読み終わったら携帯のメモ帳とかに。 大それたことをしたいわけでも、真面目な読書家なわけでもなくて、 なんていうかこう溢れてくる思いを、とりあえず書いときたいみたいな。 時間たつと薄れちゃう気がしてさ。 それで書いてちょっとすっきりして、自己満足するんだけど、 欲望は果てないものだから、 今度はこの思いを誰かと共有したくなっちゃったりするわけ。 で、じゃあノートに書こう!と思い立ったのが4月。 1冊読んだら見開きの片側に自分の感想を書くのね、つらつらと。 で、相方にもう片方を書いてもらって、 「へぇ、こんなふうに感じたのかぁ」とか、 「ここやっぱりそう思ったよね」とか、 交換しちゃったりするのがすんごい楽しかったりして。 自分の字の隣に好きな人の字が並んでるのもこそばゆいよね。 「書くという行為を通じて自らを客観化することになりますよね」 これは、いつぞやの中世文学史におけるI先生のコメント。 書いた後、自分で書いたものを読み返す、これは客観だよね。 書いた自分と読んでる自分は別にいるから。 でもなんていうか、論じるとかじゃなくて、 自分の溢れる思いをそのまま書きたいだけ書くときって、 書いている自分はがんがん主観入れて、 溢れる思いをちょー自分目線で書くわけじゃないですか。 その作業を気が済むまでやると、すごい解放感というか、 なんかすっきりした気分になるんだよねぇ。書き終えたときに。 そしてそのストレス発散ちっくに書いたメモをもとに、 今度は相方に伝わるように、1ページにまとめて、 1文字1文字心を込めて書くわけですよ。 この工程を終えると、 なんともいえない充足感と達成感が込みあがってくる感じ。 自分が書いた自分だけの跡(文字)が目に見えるのも、 ただ感想を頭の中で抱いているだけよりなんか満足できる。 書くっていう作業自体はすごい時間かかるし、 だから溢れる思いがないと書くまでが億劫なんだけど。 占い師は魔法使いでもなんでもない普通の人間なのに、 人生相談した人が泣いちゃったり最後に少し前向きになれたりするのは、 「話す」ってことにもなんか解放的な力があるんだよね。 悩みを誰かに打ち明けたら心が軽くなったとかよく言うし。 それと同じように、「書く」ってことも、 何かを解放してるような気がするんだよなぁ。 いやいやながら書くんじゃなくてね。 たまには思うがままに書きたいことを思う存分書いてみると、 (あんま生産性はないけどさ) 自己満足できるし、結構気持ちいいもんだぞ。
2008,09,22, Mon 23:30
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もう九月も後半に差し掛かろうとしているなんて
本当に時間は過ぎるのが早いですね。。 今年は六月に教育実習があり、夏には犬の大病があり通院生活、 そしてこれからは大学院試験があり、卒業論文の期限が迫り・・・と 人生の中でやるべき事が、一気に襲いかかってきたように感じます。 今回は卒業論文についてお話したいと思います。 私は近代文学専攻を入学時より希望していたので、 分野に対して迷うことはなかったのですが、 近代文学といっても広い・・とてつもなく広いのです。 それも日本文学科にいらっしゃている人は本好きが多いので、 どれもこれも研究したくて、なかなか一つに絞ることができないはず。 そして何故か二人の作家の比較文学研究などに手を出してしまう人が 現れる。。 はい。私のことです ![]() 一人の一つのことに絞るにはあまりに魅力的な文壇の皆様・・ ![]() かくして私は横光利一と夢野久作の比較といった内容の卒論に 手を出したのですが・・・ もちろん二人を愛せば、二人分の愛情をかけなければなりません。 一人でも手を焼くのに、二人を知り尽くし、理解し、二人への自分の愛を 表現するのは並大抵のことではございません。 一人を心ゆくまで愛せずに、二人を愛そうとは笑止千万!!! と、私に心の中の人が叱咤しています。 そこで、心の中の人に私は 「すいません。初心者ゆえに足元を見ずに空を見上げていました。 しかし、一度愛したからには二人を愛しぬこうと思います」 と告げておこうと思います。 なんのことだか(笑) 私の心の会話はさておき、膨大な文献と研究に必要な資料を 片っぱしから読んでいくのは、時間も体力も消費されますが、 ただ新しい知識が、自分の無知を教え、新しい世界に案内して くれるといったプレゼントも惜しみなく頂けるのです。 今回の卒論で、精神医学や哲学の世界の知識が必要となり、 その世界を知ることが今非常に楽しいです。 夢野久作を知るために、作品、記事、能、精神医学、哲学、父親、 戦争、世界と日本、東京と地方・・・様々な世界が門を開けてくれます。 知ること、学ぶこと、考えること。 これって一生大切にしていかなきゃいけないものですよね。 院試の勉強をしていても、新しい知識が得られる幸せを感じます。 (余裕があっての台詞ではないので注意 ![]() 卒論題材の選び方とかをお話しようと思っていたのですが、 自分語りに(笑) 作家を選ぶときに迷ったならば、私は一年一緒に生活する相手と思って、 人間的に尊敬できる信念をもっていたり、人柄の良い人を お勧めします(^^ゞ 恋愛ではありませんが、夏場を過ぎると、きっと作品に飽きてきたり うんざりすることもあります。その時に、作家の人間的な温かさが伝わる エピソードとかがあると、一緒に頑張っていこうと感じられるはず。 これから卒論題材を探す人は良かったら参考に ![]() ん?私? それで夢野久作と横光利一?タイプは近松秋江? あまり尊敬できない人選ですって? 恋愛観は多種多様。 私は弱い男が好きなのです。(笑)
2008,09,21, Sun 14:59
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![]() 今岩手に来ています。 ちょっと用事があっておばあちゃんの家に来ました♪ こちらは秋祭りの真っ最中で、町全体がものすごい盛り上がっています。 町の中で○○組、○○組…と分かれて山車を作り競ったり、踊りやお囃子をしたり… 町のほぼ全員がお祭りに関わっているので学校も早く終るのだとか。 祖母の家は商店を営んでいるのですが、お店にお神楽や組の人達寄附のお礼にが歌いに来たり… 目が回るほどの忙しさ! 母や叔母も昔は金棒引きやお稚児さん、お囃子や踊りに参加したそうです。 当時はもっともっと人が多くて(今もお祭り中は嘘みたいに人がいるんですが)、靴屋を営んでいる祖母たちにとっては下駄や足袋が飛ぶように売れるたので、食事をとる間もなかったらしいです。 私が生まれ育った所は住むのには調度いい住宅地なのですが、地域一体型のお祭りなどの行事や伝統はないんですよね。 だからこういうのを見ると、なんだか羨ましいです。 これからもずーっとこの文化が続いていって欲しいと思います!
2008,09,20, Sat 08:33
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![]() 先日、ゼミ合宿がありました。 私は日本語学のゼミに入っています。 千葉県銚子へ方言調査に行ってきました! 4〜5人のグループでそれぞれ約5時間かけて調査しました。 私たちグループは、まずお昼ご飯を食べに定食屋さんへ! いわしが特産物ということで、私はいわしフライ定食を頼みました。久しぶりにいわしを食べたのですが、美味しかったです! 出来立てのフライはとてもサクっとしていて、中はフワっと柔らかかったです。 働いている方に方言があるかな、という期待も込めてお店へ行ったのですが、残念ながらほぼ標準語でした。 お腹も満たされていざ聞き込み調査へ! ……… どうやって聞き込み調査しよう? いきなり話しかけて、「方言話して下さい」と言っても、戸惑ってしまうと思いますし、いきなり失礼ですよね。 そこで。 オススメ作戦を決行しました! 単純ではありますが、怪しまれずにお話が聞けるかなと思います。 最初に、「銚子でオススメな場所や食べ物を教えて下さい」という内容を歩いている人に聞きました。 しかし!その方も標準語の話し方でした…。会話しながら歩いている高校生に少し耳を傾けてみてもあまり方言は出ていませんでした。 資料としては、方言の特色があったけど、実際現在ではあまりないのかな? と先行きが不安になりながらも、 「ヒゲタ醤油」に行くと良いよ!と教えていただいたので、工場見学に行くことにしました。 今度はここに向かう途中で、道を尋ねる作戦を決行しました! そこで、 70〜80代の男性に尋ねました。 すると、方言が出ていました!長年銚子に住んでいらっしゃる様子でした。若い方たちは小さい頃からテレビもあり、標準語に触れる機会が多いためかあまり方言は出ないと思われます。 とても丁寧に道を教えていただき、無事に目的地に着くことが出来ました。 工場を案内して下さった方は40代くらいの女性でしたが、多少のイントネーションの違いはあるもののほぼ標準語でした。 観光客もよく相手にする仕事では、標準語を意識するのかもしれません。 また敬語になると、あまり方言は出ないとも考えられます。 私自身も普段友達と話している時は静岡方言が出てしまいますが、敬語になると出ていないよと友達に言われます。 使いわけている方が多いのかもしれませんね。 歩き回り多少疲れましたが、とても楽しい調査でした! 夜は4年生の先輩方の卒論(卒業論文)の中間発表を聞きました。 調査方法やまとめ方など、とても参考になりました!色んなテーマがあって、どれも興味深かったです。 全て終わった後に、お菓子や飲み物を揃えて、皆でわいわいしました!とーっても楽しかったです☆ 2日目は少し観光しました。銚子電鉄に乗って(写真はこれです♪)、海まで行きました。天気がよかったので、海が本当にキラキラしていて綺麗でした。波の音に癒されました♪ あっという間に終わってしまった2日間でしたが、楽しかったです! 私も卒論に向けて頑張ろう!と改めて感じることが出来た合宿でした。
2008,09,19, Fri 16:10
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