ランが死んだ? 土曜日の夜、アルバイトを終えて携帯を手に取ると、 一通のメールが届いていた。 「頑張りました」という件名の、母からのメールだった。 「らんが死にました。とても静かに逝きました。」 目の前が真っ暗になった。 ラン? もう会えないの? なんで? 嘘だよ、と思って携帯を閉じる。 だってこんなにはっきりとイメージできる。 実家に帰って、居間の庭が見える窓際の席に座って、カーテンをちょっとめくったら、 小屋から出てきているランと目が合う。 「ご飯ちょうだい(´・ω・`)」 と訴えるランの目を見て、 「ご飯?欲しい?…あげなーい♪(´ω`)」 いじわるを言ってみる私。 もふもふしたランの額をなでるときのあの手触りも、簡単に思い出せるのに。 嘘だよ。 ラーン? 心の中で何度も呼んだ。 ランが死んだ ランが、死んだ? 「ランは、もういない」 頭の中で何度も書いた。 次に家に帰ったとき、同じ場所に座ってカーテンをめくっても、見えるのは空っぽの犬小屋。 「ランは、もういない」 この事実と、頭に浮かぶランの顔がぴったり重なったとき、涙が溢れて止まらなくなった。 駅から家まで歩きながらワンワン泣いた。 当たり前の日常の中にあった大きないのちが消えてしまった。そのことが恐ろしいほどに淋しくて、涙が止まらなかった。 でも私はきっと、空っぽになった犬小屋を見るまでは、本当にランがいなくなったことを実感できはしないんだと思う。 だから私のランとのお別れはまだ先。それまではとりあえず、目の前にあることを全力で頑張ろう。 月曜日は卒論ゼミの発表だったので、翌日はランのことを思い出しては泣き、思い出しては泣きしながら、準備をした。 涙に濡れたレジュメは、みんなからの厳しい突っ込みでカラッカラに乾きましたとさ。 まったく容赦ないぜ(●´ω`●)
2008,06,30, Mon 23:03
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少女
…ではありません。もう少女と呼べる年でもありません、めぐみです。 昨日は、日本女子大学教育文化振興桜楓会 桜楓2号館4階ホールにて、日本女子大学 文学部・文学研究科共催 学術交流研究企画で 『源氏物語』の雅び が行われました。 中古文学が好きな私は勿論聞きに行きましたよ!軽くお手伝いもしました。 会場には人が溢れ、且つ、院生の方々も沢山いらっしゃり…圧倒に圧倒された私はとりあえず二階にて見下ろす形で見ておりましたよ、いやぁ凄かったです 講演者は何と!後藤祥子先生です!日本女子大学の学長先生ですよ 更に更に!!今回、雅楽の演奏がありまして、王朝時代の「遊び」としての管弦合奏をお聞き出来ると! 始まる前から心を弾ませ、ガヤガヤしていた会場は開会の辞を迎えると静まり― ―あぁ、始まる。心のときめきは緊張と好奇心が一つになり、中央にある壇上を見つめました。 後藤祥子先生の講演「一条朝と前代の往還」を配布資料を見ながらお聞きし、必要なところをメモしていた私。 知識不足の私でも十分分かる講演内容にうっとりし、『源氏物語』をもう一度しっかり読みなおそうと決意しましたよ。 それにしても、『源氏物語』は私達に本当に色々なナゾを残したなぁ…とお聞きしながらしみじみ思いました。そして、研究者は凄い。何が凄いって…大きなナゾを一つ、また一つ。化石を発掘するが如く、壊れぬ様、明らかにしていく。格好良いです 後藤先生の講演が終わった後、休憩をはさみますが…もうここから会場は王朝時代に時をかけてしまうのですよ。 演奏者の服装も王朝装束?!と思いますが…そうではなく、雅楽を演奏下さる方が所属するグループの制服に身を包んでおりまして、もう演出が凄い、凄いです さぁ、二大目玉のもう一つ、演奏と解説「六条院の女楽」の始まりです! 最初は楽器の説明から始まりました。 この記事をご覧になっている受験生の方の中に「うへぇ~難しそう!」とお思いになっている方もいらっしゃるでしょう。(えっ?いないって;) それが難しくないのですよ!そして面白い!笑いが生まれたりもしましたよ。 分かり易いですし、知らなかったことが分かるようになるのは実に楽しくて…。 「調子」と「音取」の違いも分かりました。さてご覧になっていらっしゃる受験生の皆様、どう違うか分かりますか?これは次の私のブログまでの課題です。(えっ) さて話は戻りまして…詳細な説明中で勿論、楽器を奏でて下さいました。 繊細な音もあれば、貫く様な高い音もある。宙を舞えば、地を這う様に…「奏でる」という字には「演奏する」の他に「舞をまう」という意味もありますが、正しくそれです。 音が舞っているのです。 最後の演奏は、旋律が空間と時間を巻き込み、人を惹きつけました。 一つ一つの楽器から出る音は一つの”おと”となる― 異なる音の”おと”の集合体は私達の心の中で奏でました。 演奏終了後、演奏に負けじ劣らずな拍手が起こり、会場全体が拍手で包まれました。 そうして会場は、21世紀へと戻って参りました。 良い旅でした。 大学生時代の醍醐味の一つにこういった学会や研究会等に参加することがあると思います。 これが好きな時代や作家、興味のあるものだったら尚更!参加するべきであるでしょう。 高校生も参加できるものもあると思いますが…緊張してなかなか行けないと思います。学部生の私でさえ緊張してしまいますから…。 又、高校生は興味があってもやはり模試や受験勉強の為に時間がとられてしまうと思います。 ですから、大学生になったら是非ともこういったものに積極的にご参加頂ければとつくづく感じますよ。 『源氏物語』がお好きな受験生の皆様。 まだ機会は沢山あるでしょう。 大学生になったらどんどんご参加下さいね!
2008,06,29, Sun 22:34
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3日前のみかこちゃんの記事↓
〉葦原中国は、あしはらのなかつくに、と読むんですよね。 〉「なかつくに」って、なんだかカッコイイ感じがしませんか? を読んで「おお、これは!」と思わず懐かしくなりました。 どうも、ともよです。 若かりし頃(って去年と一昨年)の2年間、 『風土記』なるものの演習を取っていたのですが、 そこで出てきたんですよ、この「葦原中国」。 ちょうど発表だったとこにあったゆえにつっこまれ、 レポートでは随分付き合ったこの単語、「葦原中国」。 え、でもみかこちゃんのは『古事記』って書いてあったよ、とお思いの方、 『風土記』は『古事記』とも『日本書紀』ともめっさつながってるんですわこれが。 同じ伝承やところどころ似た話も多々あるんですねぇ。 例の「葦原中国」は、「豊葦原水穂国」って呼ばれたりもして、 どう違うんじゃ~って調べたりしました。 何度ワードで「あしはらちゅうごく」って打って変換したことか。 うーん、懐かしい。 T舘先生はお元気かなぁ。 昨日のななちゃんの記事↓ 〉やはり「今」を存分に生きよう!と改めて思いました。 を読んで(前向き~な感じがすごいなぁと思いつつ)、 私も誰かに同じような台詞言われたなぁと思い返してみたら、 1年のときに受けた中世文学史。 西行についての講義だった日、「本日のひとこと」欄に 「“願わくは 花のしたにて 春死なむ そのきさらぎの 望月のころ” というのは、前からも思ってたけど、本当にかっこいいと思う。 私もこだわった死に方をしてみたいものだ。」 と書いて出したところ、 「その前に思う存分今生きることを満喫しなくてはね!」 と翌週I先生から窘められて返されました(^^;) カウンセリングかもはや、と今になって思うけれど。 私はあの「本日のひとこと」が大好きで、 I先生からのコメント見たさに毎週月曜日が楽しみだった記憶が。 うーん、懐かしい。 今日の夜、帰りの電車の中で何気なくi-podをしゃっふるして聞いていたら、 「♪氷の上に立つように危なげなこともしたい~」 っていつぞやの小松未歩のシングルが流れ出して、無性に納得したり。 「♪思い描いてた夢も形にしてみたい~」 って真逆やん、と一人つっこみ。 でも相容れない願望というか欲望って誰しも持ってるわなぁ、とまた納得。 そもそも小松未歩自体懐かしいよ、ねぇ?、とまた感慨にふける。 CD縦だったもんなぁあの頃。 「謎」とか「願い事ひとつだけ」とか。 うーん、懐かしい。 懐かしい懐かしい言ってばっかですね自分最近。 もやもやしてふわふわしてイライラしてる感じの今が嫌で、 無駄にいろいろ振り返ってみたりしちゃうわけなんですよ。 ああ、逃避か。例の逃避か。お得意の。 分かっちゃいるけどやめられねえ。 うまいこといったもんだねぇA島さん。 じゃなくて! ここはひとつ、乱太郎ばりに、 「♪100%勇気~ もうやりきるしかないさ~」 と、前向きに自己催眠をかけたいとこです。はい。
2008,06,28, Sat 23:38
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先日、映画の試写会に当選し、映画館へ観に行きました!
「やっぱり映画っていいな!」 と改めて感じたのです。 もともと映画は好きですが、最近あまり観に行けていませんでした。 久しぶりだったので、とてもウキウキしていました♪ 今回は邦画を観たのですが、普段映画館に行く時は、洋画が多いです。 邦画はDVDなどで観ることが多いので、今回は新鮮で楽しみでした。 やはり大きなスクリーンは違いますね!迫力があります。感動する度合いが大きくなります。 映画館って不思議だなぁと感じます。 あんなに多くの人と一緒に同じスクリーンを観るにも関わらず、映像に引き込まれていく。 約二時間という時間を、その空間を共有しているのだなーと思うと何だか不思議な気持ちになります。 家でゆったりと観ることも好きですが、たまには外に出掛けて観ようと思いました♪ 今回の映画は…感動しました!涙なくしては観られなかったです。 私も青春したい!と思ってしまいました。(笑) でもきっと青春とは、青春しているまさにその時にはそれに気がつかないものなのだろうなと思います。 その時の一瞬一瞬をがむしゃらに生きているからこそ、あとになって 「あの時、青春してたな」と想ったりするのかなと考えたりしました。 いつも同じようなことを言ってしまいますが、 やはり「今」を存分に生きよう! と改めて思いました。
2008,06,27, Fri 15:44
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