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新年度が始まると同時に大学への通学が始まって、帰宅する為に、
乗りなれた電車に乗り込む頃には、すっかり暗くなっている日々が続
いている。

電車のドアに寄りかかって
移り変わっていく車窓から、マンションや高速道路の明かりを
ぼんやり眺めて帰るのは私が大学に入学して以来、変わらない
毎日の繰り返しの一部。

明かりだらけの車窓の中で少し、明かりが途切れる場所がある。

小さな川に沿い、桜が植えてある場所。
白い花弁が、少し離れたところにある街灯の蛍光灯から発せられる白色の明かりを受けて
ぼんやりと白く霧のかかったように浮かび上がって見える。

車窓の明るい町の光と、電車の照明に慣れた目に
暗い川辺の桜が、街灯以上に明るく、鮮やかに感じられる。

夜桜の、季節。

電車の車窓から一瞬見えて、すぐに視界から消えてゆく川沿いの桜。
暗色のキャンバスに浮かび上がるように、ほのかに白く発色しながら
そこに静かに在る。

新年度始めの何かと慌しく、予定表が文字で埋まっている毎日の中で
ふと、そういう景色を目にするとほっとする。

片道1時間半程かかる通学時間。
1限の授業の為には、朝早く起きなければならない上、満員電車に無理やり乗り込まねばならず、夕方授業後の疲れた時間に再び満員電車で帰宅するのは大変で。
良い事なんてないわ。

と入学当初は思っていたけれど。
そんな通学電車の車窓から見える四季ごとに見える景色。

川に反射する夕日が綺麗だったこと。
雨上がりの空に虹を見たこと。
桜が川辺に咲いていたこと。

一つ一つ、思い出せば、長い通学時間も悪くないと思えてくる。
今年度一年、どのような景色を車窓から眺めることができるのか
楽しみに思いながら、一瞬にして過ぎ去る、夜の川辺の桜を今日も眺めた。


2008,04,04, Fri 20:18
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