タイガースの調子が良すぎてひとりニヤニヤしてるぐんじです。 この夏休み…後輩の甘~いお話に一喜一憂してましたが何か?笑 自分はともかく人の幸せを応援しちゃうあたりが年ですな(自分で言うな) さてさて4年生の間では近頃 “卒業旅行どこ行こう?やっぱ海外!でも高い。。” “袴、どうする??こんな可愛いピンク着られんの最後だけど、日文だし古典柄も捨てがたい…” “その前に卒論書ける…(略)” なんて会話が繰り広げられておりますが、とかく月日は早いもの。 秋の空気も手伝って、人の一生は一炊の夢…という気もしてきちゃいます。 先日中国文学史の授業でこんな話をみつけました。 ここは邯鄲。とある青年がふと立ち寄った茶店で不思議な老人と出会います。折しも茶店では主人が一椀のおかゆを炊いています。 大志を抱くも夢破れ、空しい日々に甘んじていた青年は、老人に思わず愚痴をこぼします。 そんな青年に、老人が「望みを叶えてあげる」と貸してくれた枕。 横になった青年は夢の世界に引き込まれ、栄耀栄華を極めるのでした。 夢の中、すっかり年を取った青年は満足しながらその一生を終えようとします。 あぁ、いい人生だった… その瞬間夢が覚め、現実の世界に引き戻される青年。お店では相変わらず主人がおかゆを炊いています… 「夢を見ていたのか?」 側には、したり顔の老人。 「お前さんもこれで、人生のなんたるかがお分かりになったでしょう。人の世の満足など、空しいものだと…」 しかし男は、青年らしい顔を輝かせて言いました。 「いえ、だからこそ生きたいのです。例え人生が儚い夢であろうとも、息絶えるその瞬間まであぁ私は生きた、と思えるほど、生きていたいのです。貴方もそうは思いませんか」 老人は青年の顔を見つめながら、否とも諾とも言いあぐねていたのでした。 前半はおなじみ中国古典『黄梁之夢』ですが、最後を書いたのは芥川龍之介なんだそうです。そう言っている本人が自ら命を絶ってしまったのは皮肉な気もしますが、私はこの結末が大好きです。
2006,09,29, Fri 22:18
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