今日は「古典文学講義」(津田眞弓先生)の授業で指定された講演会を聞くために、慶応大学の日吉キャンパスまで行きました。
渋谷から東急東横線に乗り、日吉駅を降りてすぐ右。 正門からまっすぐ延びる並木道と、その両側にそびえ立つ綺麗な校舎が、いかにもマンモス大学っぽかったです! 講演会は、木村八重子先生(元金城学院大学教授)による、論題は「“東海道五十三次”の謎」でした。 歌川広重の『東海道五十三次』は、果たして広重本人が実際に旅をしてスケッチをしたのか。 また、このシリーズはいつ着手し、いつ完成したのか。 ということを、スライドを利用しながら、実際に絵を見て検証するという内容でした。 最も印象に残ったのは、〈変わり図〉というものの存在でした。 浮世絵の世界でも、初版は作者の意図がもっとも反映されているものとして、重要視されるそうなのですが、 その初版の中でも初摺り・後摺りがあるために、同じ構図の絵でも(良し悪しは別として)空の色や山の形などが微妙に違っているんです。 〈変わり図〉というのは、その後摺りのほうを指します。 木村先生のお考えでは、刷り師の手間を省くために色を抜いたとか、そこにあるべき山を描き忘れて後摺りから付け足したとか… 「広重、案外てきとーだな、おい(´Д`;)!」と、心の中でツッコミを入れたのは私だけではないと思います。笑 あと、広重の兄弟子にあたる歌川国貞という絵師で、美人画や役者絵を得意とした者がいたそうです。 国貞が、東海道五十三の名所を背景にして人物を描いた作品があり、 その作品では、ほとんどが広重の『東海道』シリーズを、そっくりそのまま背景にもってきたような… 「これはパクりでは…Σ(゚∀゚*) ?」と、心の中でツッコミを入れたのは私だけではないとおm(ry 笑 そんなこんなで、あまり時間がなく慶応大の中を散策できなかったのが、唯一悔やまれますが、 講演会自体は新たな驚きの多い充実した時間を過ごせました◎ この「古典文学講義」、後期もますます楽しみです。
2009,09,26, Sat 00:36
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