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教育実習生というのは、案外印象深くて、後々まで生徒の胸に残るものではないだろうか。
実習から戻ってきた友人たちを見ながら、私が中学・高校生だったころの教育実習生を思い出している。

私は教育実習生があまり好きではなかった。
中2のとき、教育実習生に英語の授業をしてもらったことがある。授業の進め方がうまくいかないならまだしも、基本的な動詞の過去形や過去分詞形をこれでもか!と間違えるものだから、もう腹が立ってしまって、授業が終わった後、先生のところへつかつか歩いていって「こことこことここが違うと思ったんですけど!」と言った。すると先生はウーンといったきり暫く黙って、「…まあ、あの子も寝ないでがんばってるんだ。多めにみてやってくれ」といった。ちょっと腑に落ちなかったが、まあ、緊張していたんだろうし、しかたあるまい、と思った。…いざ自分が実習生になると思うと、かつての私みたいのがいないか、おそれおののくばかりである。

高校2年生のときの実習生には、ラブレターを渡しに行ったことがある。
…私が書いたのではない。
部活の先輩のLOVE☆メッセンジャーになったのである。
今となってはなぜそんな厄介事を引き受けたのか思い出せない。が、おそらく先輩に懇願され、断れなくなったのだろうと思う。私は、その実習生の授業を受けたことがなかった。先輩に「あの人あの人!」といわれて遠巻きに見たくらいなのだが、まあ、どちらかというとかっこいい部類に入るかな、という感じで、先輩が力説するほどイケメンだとは思えなかった。

ターゲットの実習生は、実習の途中から最終日まで、私たち2年生の学習合宿に同行することになっていた。先輩はそれを知らず、実習の最終日に手紙を渡すつもりでいたら、会えなくなってしまったのだ。というわけで私は、合宿先のホテルでちらちら、彼の行動を確認し、1人になる機会をうかがうハメになった。万が一にも、手紙を渡しているところを誰かに見られたら、とんだ誤解を受けることになる。今更ながらに、なんだってこんなことを引き受けたのかと後悔の念に駆られ、惨めな気持ちにさえなってきた。

結局、彼が完全に1人になるのを待つのもばからしくなって、「これ、私の先輩からなんですけど」と言って渡したような気がする。誰が見ていようが構うものか、私は無関係なんだから!と、開き直っての行動であった。こんな経験はもう二度とごめんだ。
しかしながら、今思い返すと、THE青春、という感じもして、可笑しくなる。

  *  *  *

私の教育実習は、他の人より遅く、9月スタートである。
初めてなので、うまくいかないことはたくさんあるだろう。
でも、生徒にとって、良い記憶に残る実習生でありたい。
そのためには、先生に対しても、生徒に対しても、謙虚に、何でも学ばせてもらうこと。授業をする限りは、実習生だからといって、甘えないことだと思っている。

母校の生徒たちは、今、どんな風に過ごしているだろう。
懐かしい校舎。合唱部の練習に明け暮れた音楽室。大好きな先生にくっついて入り浸った理科準備室。鑑賞文を褒めてもらった国語研究室。ほこりっぽい図書館等々、思い出の場所がたくさんある。いろんな人と一緒にいっぱい笑って、たくさん悩んで。ドキドキして、ちょっぴり泣いて。全てが宙ぶらりんで、未完成だった。だからこれ以上ない、というくらい自由だった。ひたすらに楽しかった。そんな時期を生きている今の子どもたちと、私も一緒になってわいわい騒ぎにいきたい、という感じである。実習楽しみっ!

2009,07,15, Wed 22:19
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